神戸大学出版会

経済と建築からみたまちづくりと価値:誰のためのまちづくりか VS Booklet 4
内田浩史(編)/ 根本忠宣・槻橋修(著)
サイズ:A5
ページ:128ページ
ISBNコード: 9784909364364
発行日:2025年6月
ページ:128ページ
ISBNコード: 9784909364364
発行日:2025年6月
私たちの暮らす「まち」と「まちづくり」を価値という観点から考える
まち(街)の価値は、住む人一人ひとりの思いや、経験に根ざした主観的な意味づけに大きく左右される。経済学者は、まちの価値を構成要素に分解して可視化しようとするが、可視化できないところにこそまちの価値が存在するとも言える。建築学者は、その場所での体験や記憶を手がかりに、人と場所との関係性としてまちの価値をとらえる。こうした多様な視点を交差させ、それに基づくさまざまな実践事例を紹介することで、価値という観点からまちづくりを見つめなおす。
神戸大学バリュースクール(V.School)は、学問領域の壁を越え、さまざまな専門分野の教員や学生が一緒に学び、議論を重ね、新しい価値を創造することに挑戦する場です。それは、教わるのではなく考え抜く場であり、情報を得るのではなく気づきを得る場であり、プランを立てるのではなくプロトタイプを生み出す場です。まさに「思索と創造のワンダーランド」と呼べる場所です。
V.School の中核をなす活動の一つが「V.School サロン」です。このサロンでは、多様なテーマを取り上げ、参加者が意見を交わしながら、新たな視点を育んでいきます。講師による話題提供をきっかけに、価値とは何かを多角的に考察し、対話を通じて理解を深める場となっています。V.School サロンの魅力は、単に話を聞くだけの受動的な学びではなく、参加者全員が積極的に議論に加わることで、互いの知見を深め、発想を広げていける点にあります。それぞれの専門性や経験を活かしながら、他者との対話を通じて新しい価値観や視点を発見することができるため、多くの参加者にとって刺激的で充実した時間となっています。本書には、2024年5月23日(1日目)と7月18日(2日目)に開催されたV.School サロン「地域課題の解決とまちづくりにおける価値―誰のためのまちづくりか」の内容を収録したものです。本書を通じて、当日の議論や考察が新たな価値創造のヒントとなり、多くの読者にとって意義深いものとなることを願っています。
【編著者プロフィール】
内田浩史(うちだ・ひろぶみ)・編
神戸大学大学院経営学研究科教授・V.School価値創発部門副部門長・博士(経済学)。専門は金融。著書に『金融(新版)』(有斐閣、2024年)、『現代日本の金融システム』(慶應義塾大学出版会、2024年)等。2018年度全国銀行学術研究振興財団賞、2024年度エコノミスト賞。フルブライト研究員(2003年、インディアナ大学)、安部フェロー(2016年度、スタンフォード大学)。経済学の科学的アプローチとデザイン思考という両極端の視点から価値について考えている。
根本忠宣(ねもと・ただのぶ)・著
中央大学商学部教授。富士銀行(現みずほ銀行)、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)などを経て現職。日本政策金融公庫政策評価委員・同総合研究所顧問 衆議院経済調査室特別研究員を兼任。専門は金融論、国際金融論。NPO法人宇佐美城山まちづくりプロジェクト副理事長などを通じて街づくりを実践。大学にある全学連携(全学部の学生が参加できる)ゼミを担当。産業集積や街づくりにおける政策支援の観点から価値について考えている。
槻橋修(つきはし・おさむ)・著
神戸大学大学院工学研究科教授・減災デザインセンター長。博士(工学)。2002年にティーハウス建築設計事務所設立。主な作品に《NATURE STUDIO》(2022)、《東遊園地URBAN PICNIC》(2023)、《青葉山公園・仙臺緑彩館》(2023) などがある。2015年《「失われた街」模型復元プロジェクト》で日本建築学会賞(業績)。2020年《南町田グランベリーパーク》にて都市景観大賞(国土交通大臣賞) 共同受賞。場所性のもつ価値について関心をもって研究している。
まち(街)の価値は、住む人一人ひとりの思いや、経験に根ざした主観的な意味づけに大きく左右される。経済学者は、まちの価値を構成要素に分解して可視化しようとするが、可視化できないところにこそまちの価値が存在するとも言える。建築学者は、その場所での体験や記憶を手がかりに、人と場所との関係性としてまちの価値をとらえる。こうした多様な視点を交差させ、それに基づくさまざまな実践事例を紹介することで、価値という観点からまちづくりを見つめなおす。
神戸大学バリュースクール(V.School)は、学問領域の壁を越え、さまざまな専門分野の教員や学生が一緒に学び、議論を重ね、新しい価値を創造することに挑戦する場です。それは、教わるのではなく考え抜く場であり、情報を得るのではなく気づきを得る場であり、プランを立てるのではなくプロトタイプを生み出す場です。まさに「思索と創造のワンダーランド」と呼べる場所です。
V.School の中核をなす活動の一つが「V.School サロン」です。このサロンでは、多様なテーマを取り上げ、参加者が意見を交わしながら、新たな視点を育んでいきます。講師による話題提供をきっかけに、価値とは何かを多角的に考察し、対話を通じて理解を深める場となっています。V.School サロンの魅力は、単に話を聞くだけの受動的な学びではなく、参加者全員が積極的に議論に加わることで、互いの知見を深め、発想を広げていける点にあります。それぞれの専門性や経験を活かしながら、他者との対話を通じて新しい価値観や視点を発見することができるため、多くの参加者にとって刺激的で充実した時間となっています。本書には、2024年5月23日(1日目)と7月18日(2日目)に開催されたV.School サロン「地域課題の解決とまちづくりにおける価値―誰のためのまちづくりか」の内容を収録したものです。本書を通じて、当日の議論や考察が新たな価値創造のヒントとなり、多くの読者にとって意義深いものとなることを願っています。
【編著者プロフィール】
内田浩史(うちだ・ひろぶみ)・編
神戸大学大学院経営学研究科教授・V.School価値創発部門副部門長・博士(経済学)。専門は金融。著書に『金融(新版)』(有斐閣、2024年)、『現代日本の金融システム』(慶應義塾大学出版会、2024年)等。2018年度全国銀行学術研究振興財団賞、2024年度エコノミスト賞。フルブライト研究員(2003年、インディアナ大学)、安部フェロー(2016年度、スタンフォード大学)。経済学の科学的アプローチとデザイン思考という両極端の視点から価値について考えている。
根本忠宣(ねもと・ただのぶ)・著
中央大学商学部教授。富士銀行(現みずほ銀行)、三和総合研究所(現三菱UFJリサーチ&コンサルティング)などを経て現職。日本政策金融公庫政策評価委員・同総合研究所顧問 衆議院経済調査室特別研究員を兼任。専門は金融論、国際金融論。NPO法人宇佐美城山まちづくりプロジェクト副理事長などを通じて街づくりを実践。大学にある全学連携(全学部の学生が参加できる)ゼミを担当。産業集積や街づくりにおける政策支援の観点から価値について考えている。
槻橋修(つきはし・おさむ)・著
神戸大学大学院工学研究科教授・減災デザインセンター長。博士(工学)。2002年にティーハウス建築設計事務所設立。主な作品に《NATURE STUDIO》(2022)、《東遊園地URBAN PICNIC》(2023)、《青葉山公園・仙臺緑彩館》(2023) などがある。2015年《「失われた街」模型復元プロジェクト》で日本建築学会賞(業績)。2020年《南町田グランベリーパーク》にて都市景観大賞(国土交通大臣賞) 共同受賞。場所性のもつ価値について関心をもって研究している。
定価:1,100円(税込)