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神戸大学出版会

〈母〉を問う 母の比較文化史

髙田京比子 三成美保 長志珠絵・編
サイズ:A5判・上製
ページ:344ページ
ISBNコード: ISBN978-4-909364-10-4
発行日:2021年1月
「母」とは何か。古代から現代まで、日本・中国・西洋における「生みの母」に限らない「育てる女性」の多様な役割を、歴史史料や文学作品から浮かび上がらせる。
第一部はジェンダー史も踏まえ、男性である「息子」と女性である「母」との関わりを、第二部では家族内に限らず国家や共同体などの公的な世界での「母」の役割とは何かを問う。

●目次
第一部 母と息子
第一章 モデラータ・フォンテにみるルネサンス末期ヴェネツィアの母(髙田京比子)
第二章 啓蒙末期ドイツにおける「母」と子――教育役割をめぐって(三成美保)
第三章 イギリス近代の母―息子関係――第一波フェミニストの家族生活をめぐって(河村貞枝)
コラム1 よき息子、魯迅(濱田麻矢)
コラム2 アジア系アメリカの母(渡邊真理香)
第四章 息子を育てる――旗本未亡人一家の明治維新(島津良子)
第五章「銃後」で活動する母たち――大日本国防婦人会京都地方本部機関誌が描く母像(京樂真帆子)
コラム3 日本中世文学における複数の「母」について(樋口大祐)
第二部 母と公権力 
第六章 母の嘆きのポリティクス――アテナイ公的言説空間における女性(栗原麻子)
第七章 西洋中世の貴族の「家」維持と「母」機能(山辺規子)
第八章 「はだしの医者」の誕生と消滅――中国農村の母を支えた女性医療者たち(小浜正子)
コラム4 中国歴代正史からみる「母」の役割(森 紀子)
第九章 大名家を支えた「母」たち――織田信長の乳母・養徳院と徳川家康の次女・督姫(田端泰子)
第十章 「母」は「銃後」にいたのか?――総力戦下の女性兵士論と「防空」業務(長志珠絵)
コラム5 古代アジアにおける「母」(河上麻由子)
定価:5,940(税込)

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